鳥によって異なる、鳥害の現状 ハト・カラス・ムクドリ
- 鳥害について
今回は各鳥による被害の現状です。
■鳩による被害
鳩が増えることで、一番困るのはフン害です。
乾燥した鳩の糞は風に飛ばされ、人体に各種病気を引き起こす原因となり、抵抗力の弱い方には甚大な影響がありますので、注意が必要です。
糞から感染する代表的な物に、クリプトコックス症があります。呼吸器を通して発病し、肺炎や髄膜炎を起こす恐れがあります。
喘息やアレルギー、肺炎や脳障害を起こす原因にもなっており、鳥インフルエンザのウィルスを媒介している事でも問題視されています。
さらに鳩の糞は鉄骨等を腐食させ、悪臭、害虫の発生また排水管のつまりやネズミの誘発なども引き起こします。アメリカでは、鳩の糞によって橋が崩落する事故がありました。
ハトの糞にはアンモニアと酸が含まれ、乾燥した糞が水と混ざると化学反応を起こし鉄を腐食させます。
大切な商品を保管する倉庫などでは、鳩の糞の付着により出荷できなくなったり、衛生的に問題があると判断される事があります。
■カラスによる被害
カラスは近年都会にも多く見られ、ゴミの集積所などに集まります。ゴミが食い散らかされ、街の景観を損ない、ごみ収集作業にも支障をきたします。
また早朝から活動するため、鳴き声に悩まされる事があります。繁殖期に近づくと威嚇や攻撃行動をされ、巣の除去も大変むずかしいのが現状です。
カラスが都会に増えている理由は、生ごみなど餌が豊富である事と、街路樹や電柱など、巣作りに便利な場所が多く存在する事があげられます。
都会の立体的な構造は、カラス本来の生息地である森林の環境に似ていると言われています。
その為カラスは増加の一途をたどっています。
■ムクドリによる被害
ムクドリの被害が発生する状況は次の3つが挙げられます。
・繁殖期の建物や人家に巣を作り、ヒナが巣立つまでの鳴き声、フン害。
・果樹園の果実が食べられる被害。
・都市部の街路樹や公園の樹に集団でねぐらを作ることでの鳴き声、フン害。
この中でムクドリの被害として、個人で対策ができるものは巣を作られてからヒナが巣立つまでの鳴き声、フン害となります。
■雀による被害
近年スズメによる被害はかなり減少傾向にあります。
スズメは主に穀類を食べる為、収穫前の麦や稲など、とくに未熟な種子をつぶして食べます。また巣立ちした若いスズメは大群で水田を訪れ、被害を出します。その他野菜類の種子や苗なども狙われる事があります。
鳥によって、被害の傾向も様々ですね。次回はそれぞれの主な対策方法についてです。
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