• 鳥害について

もし家の太陽光パネルに鳩が住んだら…フン害以外もこんなに大変!

今回から2回に渡って太陽光パネルの鳥害対策について説明していきたいと思います。
まずは【前編】太陽光パネルの鳥害の実態とその問題点を書いてみたいと思います。

急増する太陽光パネルの鳥害

近年では太陽光発電設備(ソーラーパネル/太陽光パネル)を備える住宅が普及し、総務省住宅・土地統計調査の統計によりますと、2013年時点で太陽光発電設備を備える住宅戸数は157万戸、2008年の約52万戸から約3倍に増加しています。

それに伴い、近年、急増しているのが太陽光パネル周辺での鳩などによる鳥害問題です
太陽光パネルも最近では各社様々な商品が発売されており、中にはパネルが瓦形状でそのまま屋根材として使用できスッキリとした外観を実現できるものもあります。ただ、こういった組み込みタイプは新築時やリフォーム時にしか導入することができない、比較的高コストになってしまうといった傾向があるようです。

その点、最も普及している屋根の上に設置するタイプは、低コストで高い発電効率が特長で、そのコストパフォーマンスの高さから今後も主流になると思われます。
こういった屋根材の上に設置するタイプはその性質上、屋根材とパネルの間に空気の通り道を作る必要があります。そのため、瓦などの屋根材から浮かせる形で「隙間」を設けて設置されているのですが、その「隙間」に鳩などの鳥が入ってトラブルを引き起こす事例が多くなってきました。

鳥が引き起こす問題とは

鳥によって引き起こされる問題は、パネルの表側と裏側で発生します。具体的にどのような問題が発生するのか、見ていきたいと思います。

パネルの表側で発生する問題

1.糞害

飛来する鳥から落下する糞など(営巣のための木の枝などもあります)でパネルが汚れてしまうことによる、発電効率の低下や建物への直接的な糞被害。また、鳩の糞は塗装や金属を腐食させます。

2.騒音

鳥の飛来が増えることによる、鳴き声などの騒音

パネルの裏側で発生する問題

3.衛生環境の悪化

雨風をしのいだり天敵から身を守れるため、鳥が営巣しやすくなります。その結果、糞などが堆積し衛生環境が悪化。なお、鳩の糞はさまざまな病原体やアレルギー物質など有害な成分が含まれているので注意が必要です

4.機器の故障・トラブル

鳥がパネルの配線ケーブルを突いたり破いたりすることで機器の故障を引き起こしたり、発電効率の低下の原因になる可能性があります。


などが挙げられます。

特に営巣や糞の堆積により雨水がうまく流れなくなると、衛生面だけでなく雨漏りの原因になるなど深刻な問題に繋がってしまうこともあります。また、こういったトラブルが屋根の上という日常では目に触れることのないところで発生・進行してしまうことから、気がつくのに時間がかかってしまい、比較的被害が大きくなってからの対処になってしまうといった傾向にあるように思えます。

次回は弊社のバードブロッカーによる具体的な対策方法についてお伝えします。

この記事を書いた人

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山本 剛司

(株)コーユー代表取締役社長。1984年の創業当初から業務に携わり、鳥害に関する経験を重ねる。2008年二代目として代表取締役社長に就任。
鳥害対策市場黎明期より培ってきた業界経験と豊富な知識を基に、鳥害対策のエキスパートとしてオリジナリティある新商品の企画、開発を行う。

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